重要

反り(ワーピング)

プリント物の端が浮き上がる現象。特に大型造形や角部分で発生しやすい。

症状の例

  • 造形物の四隅がベッドから浮き上がる
  • 造形途中でベッドから剥がれてしまう
  • 底面が反り返って平面にならない
  • 大型造形物の端部分が持ち上がる

主な原因

1. ベッド温度不足

ベッド温度が低いと、樹脂の接着力が不足し、冷却時の収縮で反りが発生します。特にABSやASAなど収縮率の高いフィラメントで顕著です。

2. 冷却速度過多

パートクーリングファンが強すぎると、上層と下層の温度差が大きくなり、内部応力により反りが発生します。

3. 接着不良

ベッド表面の汚れや、ファーストレイヤーの設定不良により、初期接着が不十分な場合に反りが発生しやすくなります。

4. 環境温度の影響

室温が低い、エアコンの風が直接当たるなど、環境要因により急激な冷却が起こると反りが発生します。

対策・チェックポイント

ベッド温度の上昇

フィラメントに応じて適切なベッド温度に設定します。

  • • PLA: 60-70°C(通常は60°Cで十分)
  • • PETG: 70-80°C
  • • ABS/ASA: 90-110°C(エンクロージャー推奨)
  • • PC: 100-120°C

ファン速度の調整

初期レイヤーではファンを弱めるか停止し、徐々に上げていきます。

  • • 最初の3-5層はファン0-20%
  • • その後徐々に目標速度まで上昇
  • • ABS/ASAは全体的にファン弱め(0-30%)

ブリム・ラフトの使用

接地面積を増やすことで反りを抑制します。

  • • ブリム: 5-10mm幅で設定(小型〜中型造形)
  • • ラフト: 大型造形や反りやすい材料で有効
  • • スカート: 反り対策には効果薄い

ベッド表面の清掃

定期的な清掃で接着力を維持します。

  • • IPAやエタノールで油分を除去
  • • 必要に応じて接着剤(スティックのり等)を使用
  • • PEIシートの場合は軽く研磨も有効

エンクロージャーの活用

ABS/ASAなど収縮率の高い材料では特に有効です。

  • • 庫内温度を一定に保つ
  • • 外気の影響を遮断
  • • 簡易的にはダンボール等でも効果あり